液状化は、地下水位の高い緩い砂地盤(海岸や川の近く、および埋立地など)で発生します。緩い砂の間に水がある状態から、地震の揺れで、砂の粒子が下層で密になり、上層では液体状になり、建物を支えられなくなる事から家が傾き始めるのです。地表では噴砂が起こることもあります。
東日本大震災以後、国も宅地液状化対策の取り組みをスタートさせました。住宅性能表示に液状化に関する参考情報の提供欄が設けられるなど、家を建てるにあたって無視することの出来ない問題となっています。
液状化を完全に防ぐことは難しいですが、地盤改良の種類によっては、建物の被害を低減させることが期待出来ます。
2011年3月11日、三陸沖でマグニチュード9.0の大地震が発生しました。この地震に被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
TV・新聞等で報道されているとおり、今回の地震では大津波による甚大な被害と並び、液状化現象も各地で発生しました。地震の揺れには耐えた家でも、 その後の液状化により大きく傾く例が多発し、23,000軒を超える住宅が被害を受けています。どれほど耐震性の高い家でも、その下の地盤が軟弱で あれば、液状化現象を起こし家が傾いたり沈んだりします。地震による最大の危険は液状化と言っても過言ではありません。
東日本大震災では特に、千葉県浦安市をはじめとした湾岸地区、内陸部でも埼玉県久喜市のような田んぼを埋め立てた土地においての被害が大きかったと言われています。地面から水があふれ出し道路が水浸しになったり、電柱が倒れてしまう、家が大きく傾いてしまうなどの被害が多数報告されました。しかし、一方で液状化地域にあり、隣の家が液状化により大きな被害を受けているにも関わらず、被害の程度が小さい家の存在も報告されています。これらの家は、天然砕石を用いた地盤改良によって対策を打っていたことが調査によってわかりました。